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プロジェクトストーリー

  • 注文住宅事業
  • マンション分譲事業
  • 賃貸事業
  • 環境エネルギー事業
戸建住宅事業
プロジェクトメンバー

平成8年入社
高校生の時、建築家・安藤忠雄氏の講演を聴いて感銘を受け、建築の道を志す。現在、注文住宅の技術責任者として技術課をまとめながら、若手技術者の育成にも力を入れている。

平成26年入社
中勢営業部技術課の若手ホープ。上司の藤原や先輩技術者のもとで多くの経験を積み、建築士としての知識・スキルを高める日々。
 
Episode 01

若手建築士が挑んだ、伝統的な和室の再建

間取りやインテリアひとつひとつにこだわり、自分らしいライフスタイルをかなえる。そんな自由設計の家づくりが近年、人気を集めている。不動産デベロッパーとしても高い実績を誇る三交不動産にも、自由設計によるこだわりの住まいづくりを追究するチームがある。三交ホームブランドの注文住宅事業部だ。設計・施工監理・インテリアコーディネートなどの技術スタッフがそれぞれのスキルを発揮し、お客様の思いをカタチにしていく。
三重県中南勢エリアの物件を扱う中勢営業部技術課を率いるのは、課長の藤原健太郎。注文住宅の技術責任者として11人のスタッフをまとめながら、自らもベテラン建築士としての手腕を発揮し、数多くの家をつくってきた。そんなボスのもとで研鑽を積みながら、日々成長している若手建築士が山本啓司だ。二人が関わった、あるユニークな家づくりについて紹介しよう。

和室特有の建具や現在の基準と異なるサイズに苦戦

ある時、二間続きの和室を持つ住宅をリフォームしたいという相談が舞い込んだ。ご自宅を拝見すると、建築から時間がかなり経過しており、リフォームは難しい。そこで新築を提案した。しかし、今ある家の和室に使われている襖や欄間などの建具をそのまま再利用したいというご要望が出た。亡くなったご主人様のこだわりの和室の雰囲気をそのままに、新しい和室に生まれ変わらせたいというのだ。伝統的な和風建築が少なくなっている今、若手がその設計に携わる機会は激減しているという。「書院(※1)や長押(※2)など、和室特有の部材のことを知らない若手も多い。我々がしっかり伝えていかなければ、和室文化が途絶えてしまうかもしれないという危機感があります」という藤原は、このプロジェクトのメンバーとして若い山本を抜擢した。
今ある家を取り壊し、同じ場所に新しい家を建てる。一見シンプルだが、一般的な建て替えとは異なるこのプロジェクト。現在の和室に使われている建具をきれいなまま取り外し、新しい家の設計に取り込むという特殊な工程が必要になる。そこで山本がまず取り組んだのが、積算だ。設計図を読み解いて必要な工事を洗い出し、工事費の見積を算出するのだ。だが、和室ならではの特殊な建具、しかも現在の基準と異なるサイズのものを再利用するため、経験の浅い彼には難しい作業だった。「『何から手をつけたらいいんだろう』という状態でした」と、当時の心境を率直に打ち明けた山本。平面の設計図から読み取れない部分は、事例集などの資料を参考にしたり施工業者の職人に話を聞いたりして立体面を想定し、少しずつ和室に設計に必要な知識を身につけていったという。
そんな山本の奮闘ぶりに、藤原は目を細める。「彼は、がむしゃらに頑張っています。お客様との打ち合わせの中で、自ら提案する場面も増えてきました。着実に成長していますよ」。
※1.床の間の脇にある棚と障子で構成された空間
※2.鴨居の上に設置されている横木。

技術で“思い出の継承”を担う大切な仕事

現在、山本が算出した見積をもとに、お客様の最終的なご要望を確認しながらプランを詰めているところだという。以前の和室とほぼ同じ位置につくられるという新しい家の和室。窓からは、ご主人様が大切に手入れして景観を楽しんでいた美しい庭が、そのまま見られるそうだ。「住まいへのお客様の思い入れを、自分たちの知恵や技術でかなえて差し上げることができる。それが、この仕事の一番のやりがいだと思います」と、藤原は語る。家族の思い出の継承をサポートする。三交不動産の建築士は、そんな大切な役割も担っているのだ。