木のぬくもりを感じるアウトドアリビングのある家。
三重県・津市 I様邸
大胆な吹き抜けとフルオープンサッシで抜群の開放感。
のどかな風景が広がる津市郊外、大きな団地の一角に建つI様邸。「緑に囲まれて暮らしたい。ずっとそう思っていたんです」。そう話すI様は、北側に広がる里山の眺望を見た瞬間、この場所に家を建てたいと思ったのだそう。
ガルバリウムのシックな趣の外壁にオークカラーの素材を組み合わせた温かみのあるおしゃれな外観。玄関横の外壁には植物の絵が描かれている。
I様に招かれ玄関を入ると、屋根材を利用した重厚感のある黒い壁。ここにもまた木製の白いボードに、単色で植物の絵が描かれており、「思い通りの仕上がりにとても満足」と笑顔のI様。
リビングとダイニングはダイナミックな吹き抜けになっており、圧倒的な開放感。
おふたりそれぞれの理想は、モノトーンを基調としたシックでモダンな雰囲気の家。木のぬくもりを感じるナチュラルで温かみのある家。この家はそのおふたりの理想が見事に組み合わされ、形になっている。
こだわりは、北側に開けた広々としたアウトドアリビング。
植物は太陽の方向に向かって育つので、北側に木々があるということは、それをいちばん良い方向(南側)から眺める事ができるのだという。
リビングのフルオープンサッシを全て開放すれば、屋外一面に広がる緑に溶け込み、まるでアウトドアを楽しんでいるよう。また、キッチン側のオープンサッシも併せて開放すれば、フロア中を心地よい風が通り抜ける作りになっている。
1階フロアは、リビング、ダイニング、ウッドデッキを合わせると、30畳ほどの広さになる。なんとも贅沢な間取りだ。階段や2階の手すりにアイアンを使用しているため、空間を遮る壁がないのも、より空間を広く見せる効果を高めている。
北側が開口部になっているので、部屋が暗くならないよう、窓の大きさやライトの位置などを考慮して配置してある。「北側から入る光は、南側からのものより優しくてとてもいい感じなんですよ」とI様。
これほど広い空間であっても、夏はエアコン1台で涼しく過ごすことができ、冬は暖房を付けなくても、13度より気温が下がったことがないのだそう。
リビングには60インチの大きな壁掛けタイプのテレビ。配線は床下に回し、すっきり見せている。テレビのバックには、イタリアのファッションブランドDIESELのデニム柄タイルを使用。ソファーもカジュアルなデニムで揃え、クールなモノトーンにアクセントを与えている。
システムキッチンは作業のし易さを考え、いちばん高いサイズのものを選んだ。セラミックトップなので、野菜程度ならまな板を使わず、そのまま包丁を使うことができるのも便利だ。コンロ奥のボードがガラス製なのも、キッチンが広く感じられるだけでなく、とてもお洒落で印象的。カップボードや冷蔵庫も落ち着いた雰囲気に統一されている。
キッチン、ダイニング、リビング、屋外の庇部分の天井に統一感をもたせたことで、つながった空間であることを意識させ、より開放的な空間を演出している。
2階へ移動し、窓の外に目をやると、植栽の紅葉、そしてその背景には広大な緑が続く。まるで、それぞれの窓が絵画のように美しい。
「三交ホームさんには、このロケーションを活かした設計をお願いしました。さまざまなことが決まるまでは、いろいろと悩みましたが、思っていることを伝えると、営業の方はそれに対して必ず提案をしてくれました。お話しやすい方たちばかりなので、私たちが納得するまでとことん相談でき、設計士の方と一緒に決めていった感じです。家を建てるその過程がとても楽しかったですね」と語るI様。
道路側を2m程セットバックし、そこにバランスよく何種類もの木が植えられている。
「木々で家を包み込んでいるような外観にしたいと思っていた」とI様。まだ小さい樹木だが、10年もすれば、まさしく木々に包まれる家になるのだろう。
門柱には凹凸のあるチーク材が使われており、太陽の光が反射してキラキラと美しい光沢を放っている。玄関まで続く石畳の両脇にもバランスよくさまざまな木々が植えられており、グリーンエクステリアをたっぷりと見て楽しめる。駐車場の横には、枕木と石で造った花壇がある。ゆくゆくはバラを育てようと思っているのだそう。自然を思う存分楽しむことができるI様邸。これからも木々とともに年輪を重ね、味わい深い家になっていくことだろう。