第13回コラム / 日本の美しい春の花「梅の花」と「桃の花」を愛でる

   緑が芽吹き自然の生命力が目覚める季節「春」。たくさんの美しい花々も開花します。なかでも春の季語として詠われる花といえば「桜」「梅」「桃」が有名です。「春の訪れ」として桜の開花予想発表で「春」を感じる人も少なくないのではないでしょうか。しかしながら、この3つの花、品種により異なりますが開花する順番は「梅」「桃」「桜」となっています。
そこで、今回は「春の訪れ」をいち早く知らせる「梅の花」と「桃の花」をご紹介します。


「梅は百花にさきがけて咲く」
と言われるように、寒い冬をじっと耐えて春の訪れを一番に知らせてくれます。そして、すべての花にさきがけて「芽」を生みだすこの木に、力強い御霊(みたま)が宿ると信じ「うめ」と名付けたという説もあります。
   梅と春告鳥といわれる鶯(うぐいす)は、そろって和歌や絵画などに好んで取り上げられてきました。「梅に鶯」ということわざは取り合わせのよい二つのもの、よく似合って調和する二つのもののたとえです。


   梅の花を楽しめる場所をご紹介します。日本の「梅の名所」といえば
日本三名園の一つである「偕楽園(かいらくえん)」がおすすめです。1842年、水戸藩第9代藩主徳川斉昭によって造園され、民と偕[とも]に楽しむ場にしたいという願いから偕楽園と名付けられました。広々とした園内には、約100品種3000本の梅が植えられています。
   東海エリアでは地区最大級の梅林公園として有名な三重県いなべ市の「農業公園内 梅林公園」が人気です。38万平方メートルの敷地に多品種の梅が咲きます。鈴鹿山脈を一望できる高地にあり、その眺望と梅とのコントラストが美しいといわれています。


   次に、春の季語でもある「桃の花」
薄いピンクの花びらから「チャーミング」「私はあなたのとりこ」という花言葉があります。
   中国では桃は女性を表す象徴とされています。桃という漢字をひも解くと「木」へんに「兆」となります。桃の花はとても多く実を付ける事から由来し、多産を意味する縁起の良い花とされています。


   しかしながら、日本では女性的なイメージとは違う花言葉もあります。「天下無敵」です。古事記によるイザナギノミコト(桃太郎)が桃を投げつけて鬼女を退散させた話しや、桃は古くより邪気を祓うとされている事からこの花言葉がついたとされています。
   また、「桃の花」が春の季語であるのに対して「桃の実」は秋の季語となっています。春は可愛らしい花をつけ、秋は甘い果実を実らせる。異なる季節に人々を喜ばせるのは「桃の木」の魅力ですね。


   最後に似ていると言われる春の花の見分け方をご紹介します。桜、梅、桃は同じ「バラ目・バラ科・サクラ属」の植物です。 いずれも一重のものは花びらが5枚ですが、見分けるポイントは花の付き方と花びらの形です。
・桜は花柄(かへい)が長く枝からこぼれるように咲きます。
   花びらは先が割れているのが特徴です。
・梅は花柄がないので、枝にくっつくように花が咲きます。
   花びらは先が丸いのが特徴です。
・桃は花柄がひじょうに短いので、枝に沿うように花が咲きます。
   梅よりも花が多く華やかに見えます。
イラストやマーク化された花びらも、桜は先割れ、梅は丸、桃は尖っていますので、それを思い出してみてもいいでしょう。
   また、葉のつき方もそれぞれ違います。梅と桜の葉は花が咲き終わってから出るので、花と葉が同時に出ていれば桃です。 それぞれの品種によって、必ずあてはまるわけではありませんが、覚えておくと良いかもしれません。

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「美しい」という基準は人それぞれです。モノ、絵画、写真などに込められた笑顔や風景など世界には美しいものが溢れています。しかしながら、そのどれもが、すべての人に美しいと評される事はありません。Praiseが考える「美しい」とは、より多くの人が心穏やかに素敵だと共感できるものだと思います。Praiseの伝えたい「美しい」が多くの皆様に共感していただけたら幸いです。

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